こんにちは、分解が大好きなクロコマリオです。
今回は、映像にプツプツと粒が見える現象の原因の特定、修理を試みたいと思います。
結論を言ってしまうと、結局原因はよくわからず、解決できませんでした。
インターネットを調べても「QUMI Q5」の分解方法があまり情報が無いため、
分解清掃や他の修理をされる方に、この記事が参考になれば幸いです。
影ができるのなら、DMD以降にほこりが付着しているか何かだと思うのですが、今回はその逆。
私の予想ですが、DMDに付着した埃が、ピカッとホコリが光っているのでは無いかと。
写真では物凄く酷い感じに見えますが、投射距離を遠くするほど点々は薄くなっていきます。また、投射される映像も全く問題ありません。
なので、DMDの不良というわけでは無さそうです。
まあ開けてみないと何も分かりませんので分解を始めたいと思います。
ちなみに開けるのは3回目くらいです。
以前は、DMD以前の光学系清掃をしました。
「デジタルミラーデバイス(Digital Mirror Device, 正式にはデジタル・マイクロミラー・デバイス〈Digital Micromirror Device〉)とは、テキサス・インスツルメンツ (Texas Instruments) によって開発されたMEMSデバイス。多数の微小鏡面(マイクロミラー)を平面に配列した、表示素子の一種である。」
デジタルミラーデバイス – Wikipedia
DMDはDLP(Digital Light Processing)方式のプロジェクターの要と言える部品で、
電気的に角度を調節して、画素ごとに光の反射角度を高速で変えることができる鏡です。反射角度によって、全く光を出さない・ちょっと出す(グレー)・目一杯出す操作を各色で行う(R/赤,G/緑,B/青)ということができるわけです。ちなみに、このプロジェクターの解像度は 1280×800 ですので、少なくとも単純計算で1,024,000枚の鏡があることになります。
ちな、フルHDになると2,073,600枚、4Kでは8,294,400枚となる。
2021年3月現在、4KのDLPプロジェクターもあるんですよね。。。
それでいて有機EL4Kテレビよりも安い機種も結構出てきてます。(インチ数にもよるけれど)
(DMDの製造技術ってスゲー・・・)
※フルHDで画素ずらしをして擬似的に4Kとするプロジェクターもあるようです
嫌な人はネイティブ(自然の/天然の)4KまたはフルHDを謳っている製品を選ぶと良いと思います。
・・ハイ、話が脱線しました。
分解する
では、プロジェクターの分解をします。
まず、ひっくり返し底面のネジ4本を外します。
トルクスネジのため、専用のドライバーが必要となります。
「JM-CRVH3.0」というビットがピッタリでした。
この文字列が何の意味なのかはわかりません。
ネジを外すと、天板を外すことができるようになります。
入力端子側から浮かせて取ります。レンズ側にもツメがあるので、割らないように注意してください。(天板と本体がケーブルでつながっているので外す勢いで壊さないように注意!)
ケーブルのロックは、黒い部分を上にあげると、簡単に外れます。
ようやく天板を取り外すことができました。
基板のネジを外して行くのですが、外さなくていいネジがありました。
それが、上の画像の青い丸になってるネジです。
これらのネジは、下にある基板を固定しているだけのネジなので、外さなくとも分解を進めることができます。隙間から覗くとわかりますが、基板が3重になっています。
外すネジは、赤丸になっているネジのみで大丈夫です。
後々邪魔になるので、レンズの隣にあるスピーカーのゴムを外します。
では、基板を浮かせていきます。
最初にDMDがスロットにハマっている部分を外して浮かせました。
私は、左側から基板裏の部品をキズ付けないようにマイナスドライバーを使い、テコの原理で少しづつ持ち上げました。
基板の左側が完全にフリーになれば成功です。
DMDスロットを外すことができたら、続いて右側を浮かせます。
本体背面IOパネル(?)には両端に引っかかりのツメがあるので、留意して作業します。
スイッチ部分が大変で、そのまま基板を上げようとしても、ケース側にある樹脂とスイッチが干渉し動きません。少々強引ですが、今回はケースを力で右側に広げてできた隙間からスイッチを通し何とか突破しました。^^;
絶対もっと簡単な方法があると思うんですよね・・・(笑)
ハイ。やっと基板を浮かすことができました。
そしたら、配線を外して本体を基板を分離させます。
- ファンコネクタ
画像上部方向に引き抜くだけ。
2. RGBコネクタ x3
こちらも画像上部の方向に引き抜けば外せます。
ただ、狭く幅があり外しにくい上、線が細いので断線に注意してください。
私は基板を少し浮かせ、慎重に取りました。
3.電源&ファンコネクタ
上方向に引っ張れば取れます。
狭いです。
ようやく、本体とメイン基板を分離させることができました。
画像ではわかりにくいですが、メイン基板右側半分は、その上に2枚基板が重なっています。
4本のネジを外せば、あとはコネクタで繋がっているだけなので分解は簡単です。
(HDMI・マルチ端子の制御系回路?)
ファンの清掃のみであれば分解は、これで十分かと思います。
目をつけている「DMD」はレンズユニットにくっついているため、まずはレンズユニットを取り外す必要があります。
このレンズユニットのみを外すことはできません。。。
よって、ここから先の分解は大掛かりになります。
ではまず、先ほど取り外したRGBコネクタの左側にあるファンを
上に引き抜き外します。
次に、電源制御基板を赤丸のネジを外し、右側のファンコネクタを引き抜き取り外します。
次は、本体プラケースとプロジェクターパーツを分離させます。
ほぼ全分解です・・・
赤丸の5本のネジに加え、画像左上のフォーカスリングとスピーカーの間にあるネジを外します。
全てのネジを外したらあとは、持ち上げるのみ。
変な力が一点にかかって壊れないように少しづつ・・・
ここまでくれば、DMDはもうすぐそこです。
では、DMDを取り外します。まず、黒いヒートシンクの2本のネジを取ります
バネがあるので、ネジが飛んで行かないように注意してください。
取れました。部品が小さいので無くさないように注意。。。
あとは楽勝・・・と思いきや、
基板がフォーカスリング隣のネジ穴に引っかかってうまく外れてくれません。
ですが、ちょっとづつ基板をずらせば外れます。。。
基板&基板上の部品を壊さないように注意!!!
よーやく見えました。こちらがDMD本体です。
見た感じ埃が入るような隙間がないですが、本当にDMDの埃が原因なのか?
こんなにしっかりガードされてるし、逆に怪しく思えてきました。
(結局やはり原因は違ったんですけど・・・ね。笑)
では、4本のネジを外してみます。
ついにDMDを外すことができました!
・・・あー確かにプリズム側にポツポツとゴミっぽいものがありますね。
拡大するとこんな感じです。
ブロワーで吹いてみたところ、ある程度は取れました。
DMD側はパッと見綺麗そうですが・・・
なんか疲れたので今日いじるのはここまでとしておきます。。。
組み立てていたのですが、天板のネジの締まりが悪いので確認してみたところ割れていました・・・
経年劣化か、それかネジの締め過ぎが原因かはよくわかりませんが、意外に脆そうです。
こんな時はプラリペアです!
何とか良い感じに直せました。
・・・今回の掃除の結果は最初に書いたように、
投射映像の粒々は全く変わりませんでした。
最後まで閲覧いただき、ありがとうございました。参考になれば幸いです・・・
コメント
はじめまして。私もQUMI5使用者です。明るさそこそこですが、ちっちゃくて設置しやすいので重宝してます。
うちのはゴミはあまりに気にならないのですが、ピントがおかしくて右下と左上がどうしても合わせられません。
レンズの軸がずれているのでは?と疑っていまして、分解方法をさがしていたところこちらを見つけました、大変参考になります。
ファンノイズもすごいのでできれば何かしたいのですが、交換してもさほど変わらないし、ファンの外部化だと大掛かりなのでそれはじっくり考えてやってみようかと。
まずはお礼とご挨拶まで。
tommyさま初めまして。閲覧いただきありがとうございます。
分解方法が参考になったとのことで、大変嬉しく思います。
ピントがおかしくなる事もあるのですね。。。
仰る通り、レンズがズレている可能性はありますね。
調整できるネジなんかがあれば良いですが。
無事に直ることをお祈りしますm(__)m